スクール経営について の記事一覧
教室運営のヒント NO,361◆助成金に関する勧誘に注意!
■新型コロナウイルスにより、運営に影響を受けている
スクールも多いと思います。
資金に不安がある経営者もいるでしょう。
少しでも資金を、と思っているときに、
「助成金やりませんか?」と電話がかかってきたら…
さらに、
・雇用保険対象の労働者を1人以上雇っている。
・労働保険料を滞納していない。
・しばらく会社都合での解雇をしていない。
これらに当てはまる場合は、助成金の対象となる可能性があります。
と言われたら…
「なるほど!そんな便利な制度があるなら使ってみよう」
と思う気持ちも分からなくありません。
何より助成金は「返済不要」です。
■さらに、助成金は、さまざまな目的で活用できます。
・高齢者の雇用安定
・派遣社員や契約社員などを正社員化
・未経験者のトライアル雇用
・研修の実施
・健康づくり制度の整備
なかでもよく活用されている助成金に、
「キャリアアップ助成金 正社員化コース」があります。
この助成金は私のお客さまにも情報をお伝えしているものです。
ちゃんと受給できるのであれば、申請をしておきたいのが助成金です。
しかし、最近問題となっているのが助成金の不正受給です。
たとえば、
・正社員として雇っているが、「契約社員です」と嘘をついて、
正社員化の助成金をもらう。
・実際は研修を行っていないのに、「研修をした」と嘘の事実を
書いて申請する。
・「対象労働者の出勤簿の写し」をあとから適当な出勤簿を作成して、
その写しを提出する。
これらのことを勧めてくる業者がいます。
もしくは、知らず知らず間違ったことを行ってしまう会社もあります。
■2019年4月から、助成金の発覚したときのペナルティがとても
厳しくなっています。
それを知らずに「よく分からないから、社外に依頼しよう」と考えていると、
会社が大きなリスクを背負うことになりかねません。
社会保険労務士だから大丈夫ということもありません。
手数料や顧問料を請求して、結局申請できませんでした。
または、連絡が取れなくなった、というところもあります。
喉から手が出るほど、お金が欲しい時もあります。
だからと言って安易な勧誘に乗ってしまうと、
逆にお金を損することもありますし、厳しいペナルティを
受けることもありますので、ご注意ください。
もし、その道にお悩みであれば、私と一緒に道を作りましょう。
問合せフォームの入力がお手間であれば、直接メールで
お送りください、お待ちしております。
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教室運営のヒント NO,360◆よくある誤解 第4弾
■さて、昨年の6月に第3弾を配信してから、
8か月余りたちました。
今回は第4弾をお届けしたいと思います。
いろいろなご相談をいただくのですが、
そのなかで、少しピックアップして
みなさんとシェアしたいと思います。
ピックアップするのは、正しいと思っていることが
実はちょっと違うよ、ってことです。
皆さんのスクール業界は、思っているより
横のつながりがなく、情報も偏っていることが
あります。
今は、ネットで調べると、悩みに対する解答が
あったりもする場合もありますが、
人によっていっていることも違うし、
何よりも根拠のない解答が多いように思えます。
■そこで、今回はSNSに関することを
ピックアップして、私なりの解答をだしていきますね。
私の解答が100%正しいとまでは言いません。
ただ、常に自分よがりの解答にならないように
その道のプロに方とも話していることなので、
ネットで調べたものよりは信憑性は高いと思いますよ。
■事例10
SNSはやった方がよい?
FB、インスタ、Twitterを始めようと思うけど、
どのように活用していけばいいのか。。。
というお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないですか。
確かにSNSは多く、どれを使えばいいのか分かりにくい状態です。
SNSを活用される場合、対象者がどのSNSを利用しているのか、
という点から行われるといいです。
・Twitterは10代20代を対象とした場合に活用
・インスタは女性をターゲットにした場合に活用
・FBは40代50代の男性をターゲットにした場合に活用
となります。
いずれもHPへのアクセスの入り口だと考える必要があります。
答えとしては、やった方がいいですが、
やるのであれば、漠然とやるのではなく、
しっかりと考えてやる必要があります。
■事例11
FB、インスタをやれば集客できる?
これは、ブログでも同じなのですが、
投稿って、すればいいものではないです。
FBやインスタの投稿は、GoogleやYahoo!などの
検索エンジンにはヒットしません。
検索されたいのであれば、
ハッシュタグで、投稿するなどの工夫が必要です。
FBやインスタは、フォロワーや友達の数が
必要になります。
それでも、ただ数を増やせばいいのではなく、
いわゆる見込み客となるフォロワーや友達の数を
増やさなければいけません。
見込み客へ見込み客が求めている情報を提供することにより
集客への第一歩が始まります。
集客するためには見込み客を集め、
求められる情報を提供することをしなければ
集客は難しいです。
インスタが流行っているから、始めました。
という感覚では集客につながるのは難しいです。
■事例12
LINEはスクールで活用できる?
LINEをお客さまとのやり取りで利用されているスクールも
あるのではないでしょうか。
メールで要件を送信するより、既読がつくLINEは
使いやすいと思います。
それはお客さまも同じだということを忘れてはいけません。
あるスクールでは、欠席連絡や振替連絡がLINEでくるようになり
既読がついた時点で、承認されたと思い、大変だという
話を聞きます。
欠席連絡等以外にも退会をLINEにて送られ、
退会理由も確認できない、退会止めトークもできない事態に
なっているスクールもあります。
活用することは可能ですし、便利なものですが、
使い方を間違えると、非常に面倒なことも起こるツールです。
答えとしては、活用はできます。
でも、使い方を間違えると大変なことになります。
■今回は、SNSに関することを3つピックアップしました。
また、その解答をより詳しく知りたいという方は
個別にご相談くださいね。
もし、その道にお悩みであれば、私と一緒に道を作りましょう。
問合せフォームの入力がお手間であれば、直接メールで
お送りください、お待ちしております。
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教室運営のヒント NO,359◆今、強いスクールの形態は?
■昨日、2019年10~12月期の実質GDP(国内総生産)は
前期比1.6%減と5四半期ぶりにマイナスとなった。
というニュースが流れました。
個人消費が大幅に落ち込んだとされていますが、
実際、スクール業界への影響はどうだったでしょうか。
年初でもお伝えした通り、思っている以上に
打撃は受けています。
特に生徒数1,000名以上のスクール、
年間の必要募集数が500名以上のスクールは
打撃を受けています。
■そもそも習い事系のスクールのコンテンツは、
生活に絶対必要なものばかりではありません。
しかし、スクールによっては、
「何となく始めてみようかな」という層を
取り込むことにより、成り立っているところもあります。
それが前述した特に打撃を受けたスクールです。
個人消費の落ち込みは「何となく始めてみよう」の
動きを止めてしまいます。
また、人材不足も経営に打撃を与えています。
講師やスタッフが退職しても、カバーできる人員が
確保できているスクールはいいですが、
ほとんどの中小スクールはカツカツの人員数で
運営をしています。
規模を拡大しようとしても、人材がいなければ
ストップしてしまいます。
つまり、今、
・生徒数1,000名以上のスクール
・年間の必要募集数が500名以上のスクール
が、厳しい状況になっています。
■逆に影響が軽微なスクールは、
・生徒数200名程度
・年間の必要募集数50名以下
となります。
中小スクールのカテゴリーより
もう少し小規模なスクールになります。
こういったスクールは、主に個人経営で
スタッフや講師も身内など少ない人員数で
賄っています。
そのため、大きな人材不足とはならず
スクールを経営することができています。
また、生徒募集は「口コミ」によるものが多いため、
「何となく層」の割合が低く、影響を受けにくいです。
■強いスクール形態は? の答えとして、
現状では個人経営の「小規模スクール」となります。
しかし、個人経営の「小規模スクール」が
いつまでも強いかというと、そうでもありません。
5年、10年後、経営者やメイン講師が引退を考えた場合、
スクールの存続が危ぶまれます。
次の経営者候補やメイン講師候補がいないためです。
20年以上前は、強いスクール形態と言えば大手でした。
しかし、今は大手スクールも成長が鈍化し、苦戦しています。
時代の流れについていき、生き残るためには
常に現状の把握は必要だと思われます。
もし、その道にお悩みであれば、私と一緒に道を作りましょう。
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教室運営のヒント NO,358◆成功する講師の2つの条件とは
■選ばれるスクールになるためには、
選ばれる講師が必要となります。
経営者がメイン講師をする場合でも、
講師を雇用する場合でも、
選ばれる講師にならなければいけません。
その選ばれる講師になるための
2つの条件についてお伝えしていきます。
■「スキルが高いこと」
1つ目が、スキルが高いことです。
スキルと言っても様々なものがあります。
具体的に言うと
・専門知識
・分かりやすく伝える能力
・きちんと調整できる指導力
などになります。
専門知識に関しては、
たとえば、英会話スクールの場合、
幼児にしか教えることができない講師やスクールは
今後、将来的に存続しつづけるのは難しくなります。
最低でも小学生の高学年や中学生に指導できる
知識は必要となってきます。
分かりやすく伝える能力とは、
コミュニケーション能力のことになります。
どれだけ専門知識を持っていたとしても
研究者ではなく講師である以上、
お客さまへ分かりやすく伝えなければいけません。
お客さまへ伝えることができない専門知識は
宝の持ち腐れになってしまいます。
きちんと調整する能力は、レッスンのハンドリング能力
となります。
プライベートのレッスンはできるけど、
複数以上のレッスンになるとうまくレッスンができない、
こういった講師はハンドリング能力が足りないことが多いです。
ハンドリング能力は、経験値を上げることで
高まっていくものです。
最初からうまく行くものではなく、多くのレッスンを
行って、徐々に身に付いてくる能力です。
■「成功する能力が高いこと」
2つ目が、成功する能力が高いことです。
・ビジネスに対する能力
・マーケティングに対する能力
・セルフプロデュースに対する能力
・人に応援される能力
などになります。
これらの能力は、教える仕事がメインである
講師にとって、必要がないのでは、と思われるもの
ばかりかもしれません。
しかし、経営者であれば必要な能力です。
仮に雇用されている講師でも、将来的に独立を
視野に入れている場合、確実に必要となります。
教える能力が高くても、お客さまである生徒を
集めることが出来なければ、スクールは成り立ちません。
経営者を兼務されている講師も雇用されている立場の講師も
ぜひ、身に付けておいていただきたい能力です。
もし、その道にお悩みであれば、私と一緒に道を作りましょう。
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教室運営のヒント NO,357◆全員に好かれる必要はない
■講師になりたての方が勘違いしやすいことがあります。
それは、お客さま全員から好かれようとすることです。
もちろん、お客さまから嫌われるより好かれたほうが
良いに決まっています。
しかし嫌われることを極端に恐れ、
本来言わなければいけないことを言えなかったり、
媚びてしまったり。。。
そういったことをする必要はありません。
■お客さまが増えれば増えるほど、
自分と考えが合わない方も出てきます。
それはどんなカリスマ性を持った講師でも
同じことが言えます。
お客さまが増えれば、全員に好かれることは
あり得ないくらい難しいことになります。
必要なことは全員に好かれることではなく、
自分のファンを作れるかどうかということです。
自分らしさや自分のスタイルを出すことを恐れず、
自分が自然体でいられる講師を目指してほしいです。
お客さまに合わせるのではなく、
ありのままの自分のファンになってくれる
お客さまを一人でも多く増やせるか、
ということに意識してください。
■ベストセラーの本を出版しているある著者とお話を
したときに、アマゾンのレビューの話が出ました。
彼はレビューで低い評価がついた時に初めて、
この本は多くの人に届いたと感じるそうです。
万人に受けることはない
良い評価ばかりのときには自分のファン層しか
購入をしていない。
低評価が出て、自分のファン層以外の読者にも
本が届き、売れていると実感するそうです。
同じように、自分のことをよく知らない人も
スクールを知り、来てくれた。
合わないお客さまが来てくれたことは、
ある意味、スクールが浸透している過程かもしれません。
もし、その道にお悩みであれば、私と一緒に道を作りましょう。
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教室運営のヒント NO,356◆続きませんでした…
■「自分一人では限界がありました…」
と言ったのは、以前にご相談に来られた加藤さん(仮名)。
加藤さんはパーソナルジムを副業で開業した経営者でした。
開業当初は新しいこともあり
会員が自然と集まっていたそうです。
まだまだ、損益分岐点は超えられないまでも
先が見えていました。
しかし、そのような状態は長くは続きません。
ブームにより大手のフィットネスジムが近くに
出来始めたのです。
■そのエリアの会員たちは、
大手のフィットネスや中小のフィットネスへ
流れていきます。
ちょうど、そのタイミングで立て直しのご依頼を受け、
お話を伺いました。
すでにいただいていた情報を基に分析し、
立て直し可能と判断し、プランを提示しました。
具体的なプランは、
・ジムに駐車場も多くあり、スペースもあるので
休眠スペースの活用方法
・バックエンドをパーソナルトレーニングとして
フロントエンドのコンテンツ作成
・LPへのアクセス数アップ方法
・トレーナーへの教育
・認知度アップのイベント企画
等になります。
■このプランを基に1年間の立て直しを行い、
無事に単月で黒字化
順調に会員数も増えきたので
立て直しプロジェクトは終了し、経過を見ることになりました。
その1年半後に、
久しぶりに状況を伺った際に出てきた言葉が冒頭の
「自分一人では限界がありました…」。
いったい、この1年半の間で何が起きたのでしょう。
順調だと思われたパーソナルジムは、
閉鎖の方向に向かっていました。
加藤さん曰く、経営が安定してきたため、
マシン等の設備を増やし、スタッフも増やしたそうです。
また、自分自身でプランも考え、実行に移したが
ことごとく、うまく行かず、モチベーションが
保てなくなった、と言うのが閉鎖を決めた理由。
■常に客観的に自分のビジネスを見ることは難しいです。
特に順調な時ほど、自分の力に過信をしてしまうことも
あるかもしれません。
「良くなってからも、引き続き見てもらっていたら…」
加藤さんからは、別事業の案件をいただき、
前年比で10%プラスに成長をしています。
もし、その道にお悩みであれば、私と一緒に道を作りましょう。
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教室運営のヒント NO,355◆サブスクとは?
■「サブスク」
皆さんも一度は耳にしたことがあると思われる言葉。
最近、サブスクで話題になったのが、
焼き肉チェーン「牛角」のサブスクリプションサービスです。
内容は1万1000円で1カ月間「牛角コース」が食べ放題になる
というもの。
※「焼き肉食べ放題PASS(11000円)」について、
1月7日15時で新規販売を終了したと発表しました。
この内容だけだと、定額制の食べ放題なの?
と思われるかもしれません。
■サブスクとは、サブスクリプションの略で会員制の定額
サービスを意味します。
サブスクは主に音楽(music)や動画(movie)などのデジタル
コンテンツを、スマートフォンやパソコンから利用するタイプの
オンラインサービスが中心となっています。
サブスクはよく「使い放題サービス」と勘違いされるケースが
ありますが、それは間違いです。
実は、サブスクリプションとは英語で「Subscription」と書きますが、
語源的には「使い放題」という意味は含まれていないのです。
実際は、サブスク=「一定期間」に応じて「一定額」を支払う
「会員制」のサービスという解釈が正しい意味になります。
■この「サブスク」、すでにお分かりかもしれませんが、
会員制の定額サービスって、スクール業界が昔から行っている
会員ビジネスと同じですよね。
スクール業界に居続けると、ぼやけてしまうかもしれませんが、
お客さまが定期的に来てくれ、毎月お金を支払ってくれるってこと
これって、本当に難しく、他業界では当たり前ではないんですよね。
お客さまがリピーターになってくれるために、努力し、
リピーターにならなければ、常に新しいお客さまを求め
来月の収入が安定しない、これが他業界です。
その中で、安定している会員ビジネススタイルと逆行したモデルが
高額講座です。
養成講座などもその一つですね。
■スクールの会員ビジネスは、広く薄く利益をいただく、
薄利多売なところが多いのが現状です。
お客さまを集める集客力がない場合、
なかなか損益分岐点を超えることができません。
ただ、集客力がないからと言って、少ないお客さまで
収益を上げようと、高額講座の売切り販売は
お勧めできません。
もし行うのであれば、高額にした売切りではない
月謝制の講座です。
サブスク、今後も増え続けていくと思われますが、
過激な「使い放題サービス」を打ち出したものや
何となくやってみよう、と言ったところは
退場していくでしょうね。
もし、その道にお悩みであれば、私と一緒に道を作りましょう。
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お送りください、お待ちしております。
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教室運営のヒント NO,354◆フィットネス・ヨガスタジオ市場
■今回は、私のメルマガ読者でも割合が少ないであろう
「フィットネス・ヨガスタジオ市場」にスポットを当て
私なりの見解をお話ししたいと思います。
フィットネス・ヨガスタジオ業界もスクールではあります。
自分のいる業界ではないと、スルーするのではなく、
別の視点から見ると、自スクールの経営のヒントに
なることも多々あります。
ぜひ、ご覧になっていただき、ご自身のスクールに
照らし合わせてみてはいかがでしょうか。
■では、始めてきます。
私もよく参考にさせていただいている、矢野経済研究所の
「2019 スポーツウェルネス関連市場のトレンド分析」
より抜粋します。
経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」によると、
フィットネス・ヨガスタジオ市場はプラス成長で推移するものの、
その業態により市場環境は大きく異なる。
大型の総合フィットネスジムは、プログラムや付帯サービスなどが
同質化傾向にあると同時に、新規会員の伸び悩みもあり成熟期を
迎えている。
また、全国的に有望な出店場所が限られてきたほか、昨今の建築
コストの高騰によって、大型の総合フィットネスジムの出店は
以前よりも難しくなっている。
一方で24時間型施設を展開する企業や、中小規模のフィットネスや
ヨガスタジオを展開する企業では顧客層を絞り込み、提供する
プログラムを特化することで、省スペースでの事業運営を可能に
している。
こうした中小規模の施設における新規出店の制約は大型の総合型
フィットネスジムと比較すると低いことから、新規出店を積極的に
進めており、主要企業の業績は概して好調である。
今後も大型の総合フィットネスジムは苦戦を余儀なくされる一方、
中小型施設は好調を継続するものと考える。
と、まとめられています。
■ここから、私の見解をお伝えしますね。
まず、大型の総合フィットネスジムは2極化しています。
つまり、苦戦しているところと好調を維持しているところが
あります。
24時間型施設を展開する企業、中小規模のフィットネスや
ヨガスタジオを展開する企業で好調な企業は、所謂大手です。
こちらも2極化しています。
これはどこの業界も同じで、好調なビジネスモデルだから
と言って、すべての企業が好調なわけではないです。
また、逆もしかりです。
■大型総合施設は出店費用も高額になり、
規模を考えると損益分岐点は会員数1,000名でも
足りないでしょう。
損益分岐点を超える会員数を維持し続けるのは
簡単なことではないと思います。
また、中小型施設は大型総合施設に比べ、出店費用は
安く抑えられるといった点から、損益分岐点の会員数も
400~500名でいけるでしょう。
だからと言って、新規参入で中小型施設を
立ち上げればうまく行くというわけではありません。
そもそも、中小型施設の主要企業であるエニタイムは
マシン設備で、約2000万円。
内装工事費で、大きめの100坪なら3500万~4000万円の
投資をしています。
今主流だからと言って24時間型施設を立ち上げても、
施設や立地等のハード面では大手に勝てません。
現実に、大手以外の24時間型施設は苦戦しています。
■大型総合施設が、差別化できずに苦戦しているのは、
24時間型施設やヨガスタジオに特化している大手企業との
競争によるものだと考えます。
人材不足だからと言って、24時間型施設へ舵をきったら
大手が豊富な資金力でそろえた、施設や立地に
対抗しなければいけません。
中小企業であれば、ハード面ではなくソフト面で
大手企業に対抗するしかありません。
ソフト面でコンテンツ勝負と言って、
顧客単価アップと人材不足解消と
養成講座を乱発するのは危険です。
お客さまが、養成講座を無事終了したとして
会員不足で悩む中小の企業が果たして
何名、雇用できるでしょうか。
過去にあったネイルスクールを見てみてください。
■今、中小企業も24時間型施設へ
小規模ヨガスクールは養成講座へ
という流れができている気がします。
大手企業と同じことをして、勝てるのでしょうか。
過去、養成講座を乱発したパソコンスクール業界では
ソフト面を重視したところが残っています。
すでに始まっている、目に見える競争、
価格による差別化のなか、生き残るためには、
同じスクール業界で、すでに同じ経験をして
残っているスクールをベンチマークすることだと思います。
【まとめ】
大手企業と同じことをしても資金力で敵いません。
中小企業ではできないことがあるように
大手企業もできないことがあります。
独自資源を持ったスクールが生き残ります。
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教室運営のヒント NO,353◆マルチタスクは効率が悪い?
■スクールを経営していると、良いことも悪いことも
いろいろなことが起こります。
それらが順番に起きてくれればいいのですが、
そこまでうまく行くことはありません。
良いことも悪いことも、まとまってくることが
往々にしてあります。
普段であれば、冷静に対応できることも
まとまってくることにより、
優先順位をつけることができず、
困ってしまうことがあります。
同時期に多くのタスクが来ると、
複数の仕事をこなす「マルチタスク」を
行うことになるのでしょう。
■「マルチタスク能力がある人ほど優れる。」と
思われるかもしれません。
しかし、実はマルチタスク能力は必ずしも賞賛されるもの
ではなく、むしろ避けるべきものだったのです。
マネジメントやネットワーキングの専門家である
デボラ・ザック氏などによる脳機能に関する最近の研究によると
彼ら・彼女らはPriorityを決めた上で眼前の一つの作業に集中し、
それを順番にこなすこと(タスク・スイッチング)に長けている
に過ぎない、とのことです。
そもそも、人間の脳はコンピュータとは異なっており、
同時並行で処理する作業の数が増えれば、
その処理能力は格段に低下してしまいます。
■タスク・スイッチングをすると、生産性は一般的に
約4割も低下するとのことです。
さらに脳のオーバーロードを引き起こし、
脳内の灰白質を収縮させてしまうリスクも高まるそうです。
認知症の原因となる可能性すら否定できません。
基本的に人間の脳は、一度に一つのことにしか集中できない
特性を持っています。
米国マサチューセッツ工科大学(MIT)の神経科学の
権威アール・ミラー氏も、人間の脳はマルチタスク能力を
上手く発揮するような構造になっていない、
という主旨のコメントをされています。
■私自身も複数のことを同時にこなすことがすごいと
考えていた一人でした。
しかし、実際は生産性を下げているようです。
確かに同時進行して、常にいろいろなことを考えていると
意識が散漫となり、作業が進みにくいこともあります。
たとえ、目の前に大量のタスクがあったとしても
優先順位をつけ、一つ一つこなしていくことが良いですね。
もし、その道にお悩みであれば、私と一緒に道を作りましょう。
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教室運営のヒント NO,352◆安売りをしない!
■先日の豊中市でのセミナーでもお話ししたこと。
それは、自分の商品やサービスを
必要以上に安くしないこと。
自分の商品やサービスに対し、
当然の対価をもらうこと、です。
この点は、本当に難しいことかもしれません。
自分自身では、どのくらいの価値があるか分からない。
本当に今の商品やサービスに対し、いくらもらったらいいのか
分からない。
■初めて新規で教室を開校するする方には、
授業料は近隣のスクールより少し安めに設定するように
アドバイスをしています。
これだけを見ると、安売りをしているんじゃないか
と思われるかもしれません。
このアドバイスをするのは、オープン段階で
まだ明確に差別化できる強みを持ち切れていない方です。
すでに明確に差別化できる強みを持っている方であれば
アドバイスも変わってきます。
■商品やサービスの対価は、客観的に見なければいけません。
また、授業料を上げてしまうと、お客さまが逃げてしまう
と思っている方は、特に客観的に見る必要があります。
ある経営者の方が、
授業料が高いと「良い生徒が来る」
授業料が低いと「良くない生徒が来る」
「良い生徒が来る」と成果もしっかりと出て、
さらに多くの良い生徒が来るようになる。
と仰っていました。
競合が多いところでは、踏み込むことが
難しいかもしれません。
しかし、あえて考えてもらいたいことがあります。
皆さんのお教室は何名いれば採算ベースになりますか。
どのくらいの売上があれば採算ベースになりますか。
大手のように何百人、何千人、何万人と集めなくても
何億、何十億、何百億と売上がなくても
黒字になることはできると思います。
■良いものをより安く、提供したい。
とお考えの方もいるとは思います。
その価格で、スクール運営や経営が問題なく
行われるのであれば、大丈夫です。
しかし、ボランティア状態になって、
運営も経営も厳しい状況のなか、
スクールを辞めるにやめられない。
そのような状況にはなってほしくはないです。
通われているお客さまのためにも
ぜひ、客観的に商品やサービスの対価を考えてみてください。
もし、その道にお悩みであれば、私と一緒に道を作りましょう。
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お送りください、お待ちしております。
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