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2026.9.11
「周りがやっているから」で始めていませんか? 新施策の挫折を防ぐ、本当の『目的設定』のやり方
オンラインレッスンもSNSも、目的を研ぎ澄ませば「失敗」は「検証データ」に変わる
1. 経営者Aさんとの対話から見えたこと
「そろそろ、うちでもオンラインレッスンを始めてみようと思うんです」
ある日、スクール経営をされているAさんから、こんなご相談を受けました。
私が「そうですか。オンラインレッスンを今、なぜ始めようと思われたのですか?」とお尋ねすると、Aさんは少し考えながらこう答えられました。
Aさん: 「同業のスクールも次々と取り入れていますし、うちだけやっていないと時代遅れになる気がして…」
私: 「なるほど。ただ、オンラインレッスンにもメリットとデメリットの両面がありますよ」
Aさん: 「えっ、デメリット……ですか?」
私: 「ええ。それに『なぜ始めるのか』という根本的な目的が曖昧なままスタートしてしまうと、うまくいくはずのものも成果に繋がりません。周りがやっているから右へ倣え、という動機だけでは、途中で壁にぶつかったときに踏ん張りが効かなくなってしまうんです」
今回のオンラインレッスンの件に限らず、経営の現場を見ていると「他社や同業がやっているから自分もやってみよう」という理由で新しい取り組みをスタートされる方が非常に多いと感じます。
2. 動き出す姿勢は素晴らしい。だが「周りに合わせるだけ」では続かない
誤解していただきたくないのですが、他社や同業の動きを見て「うちもやってみよう」と思いつくこと自体は、決して悪いことではありません。何より、課題を感じて実際に行動に移そうとされているわけですから、経営者として素晴らしいフットワークです。
しかし、「他がやっているから」という理由だけで走り出してしまうと、途中でつまずきやすくなります。始めてみたものの思うような反響が得られなかったり、日々の業務が忙しくなったりしたときに、「まあ、絶対やらなきゃいけないわけじゃないし…」と、うやむやのうちに立ち消えになってしまうのです。
これは、InstagramやX(旧Twitter)、YouTubeといったSNS運用でも全く同じ光景が見られます。
「SNSをやれば集客できるらしい」「同業の〇〇スクールが投稿しているから」とアカウントを作ったものの、数ヶ月後には更新がストップしている……そんな経験はありませんか?
オンラインレッスンにしても、SNSにしても、あるいは新しいカリキュラムにしても、大切なのは「何のためにそれを導入するのか」という固有の目的を、事前にじっくりと突き詰めておくことです。
3. 「目的」が明確であれば、うまくいかない原因が見えてくる
では、具体的な「目的設定」とはどういうものでしょうか。例えば、過去のコロナ禍におけるあるスクールの事例を考えてみます。
【目的設定の具体例】
休講期間中にオンラインでの接点を作れなかったことで、営業再開後も生徒さんの復会率が上がらなかった。原因は「数ヶ月間、顧客との接触が絶たれ、学習へのモチベーションを維持できなかったこと」にある。
だからこそ、対面レッスンを補完し、休講時や自宅学習時でも「生徒との接触頻度を担保して退会を防ぐこと」を目的に、オンラインレッスンを導入する。
ここまで目的が具体化されていれば、仮にオンラインレッスンを始めてみて期待通りの成果が出なかったとしても、打ち手を修正できます。
「接触頻度を増やすことが目的なのだから、レッスンの時間設定が長すぎて参加しづらいのかもしれない」「15分間のショート面談形式に変えてみようか」というように、問題の箇所が特定できるため、次の改善策へスムーズに移行できるのです。
SNS運用も同様です。スクールの日常をただ投稿したからといって、翌日から問い合わせが殺到することはありません。しかし「地域のお母様方に、当校の講師の人柄を知ってもらい、体験レッスンへの心理的ハードルを下げる」という目的が定まっていれば、投稿内容もブレず、効果の検証も正しく行えます。
目的が定まっていれば、思い通りの結果が出なかったとしても、それは単なる「失敗」ではなく、次への貴重な「検証材料(データ)」へと変わるのです。
4. 地元のスクールが生き残るために、泥臭く足元を固める
今後、少子化や経済状況の変動に伴い、スクール業界でも廃業や倒産のリスクは確実に高まっていくでしょう。もし地域に根ざした個人スクールや中小教室が姿を消し、豊富な資金力を持つ大手グループだけが生き残るようなことになれば、業界全体の多様性と選択肢が失われ、衰退につながってしまいます。
だからこそ、私は地域のスクール経営者様に生き残ってほしいと考えています。経営に綺麗ごとはいりません。泥臭くてもいいのです。国や自治体が用意している使える補助金・制度があれば積極的に活用すべきですし、ネット上に溢れる「これだけで集客できる」といった耳ざわりの良い情報だけに惑わされないでください。
自校の足元を見つめ直し、一つひとつの施策に「明確な目的」を持たせること。その地道な積み重ねこそが、競合に負けない強いスクールを作ります。
「時代の変化に合わせて何をすればいいのか分からない」「次に打つべき手で迷っている」という方は、ぜひ一度ご相談ください。御校が生き残るための道筋を、一緒に考えていきましょう。
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