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2026.10.1
【佐藤仁のスクール経営論】競合だらけの市場を抜け出す「逆張り」の思想——英会話スクール30店舗展開を支えたターゲット戦略
業界の「当たり前」を疑ったことはあるか?
以前、「全国民間カルチャー事業実務者交流会」に参加した際、私と同じく登壇されたある講師の方のお話が非常に印象に残りました。
その方はファッションアドバイザーとして活動されているのですが、独立するにあたって「どうすれば後発の自分が、既存の競合に勝てるか?」を突き詰めた結果、ある思考法に行き着いたと言います。
それが、金融・経済用語で使われる「逆張り」の思想です。
相場のトレンド(主流)に乗って取引する「順張り」に対し、トレンドとはあえて逆の行動をとるのが「逆張り」です。ビジネスに置き換えれば、「業界の全員が向いている方向とは、あえて真逆の方向を見る」ということになります。
この「逆張り」の思考法こそ、レッドオーシャン(血みどろの価格競争)に巻き込まれているスクール経営者が、今すぐ取り入れるべき生存戦略なのです。
ファッション業界の「常識の真逆」を突いた成功事例
そのファッションアドバイザーが着目したのは、業界の圧倒的な「偏り」でした。
ファッション業界や雑誌を見渡すと、企画のほとんどは「元々おしゃれが好きで、センスのある人」に向けて作られています。そして、コーディネートの魅力を伝えるために「美しい写真や画像」が誌面の中心を占めています。
しかし、冷静に市場全体を見渡した時、事実はどうでしょうか。
世の中の大多数の人は、「自分におしゃれのセンスがない」「何を着ればいいかわからない」と悩んでいる「おしゃれが得意ではない人たち」です。そして、センスがない人ほど、写真だけを見せられても「自分にどう応用すればいいか」が理解できません。
そこでその講師は、明確な「逆張り」を行いました。
- ターゲットの逆張り: おしゃれな人ではなく、「自分はおしゃれじゃない」と悩む多数派を対象にする
- 伝達手段の逆張り: 写真(画像)で魅せるのではなく、「ロジック(文章)」で言葉にして伝える
結果として、大手や既存のライバルが放置していた広大な市場(お困りごとを抱える大多数)を独占することに成功したのです。
英会話スクール経営時代に私が実践した「ターゲットの逆張り」
このお話を聞いた時、私自身が過去に子ども英会話スクールを立ち上げ、全国展開(創業から30店舗規模へ拡大)させていった時の記憶が鮮明に蘇りました。
当時、大手を含めた多くの英会話スクールがターゲットにしていたのは、教育熱心で資金的余裕もある「アッパーミドル層(裕福な家庭層)」でした。
ネイティブ講師を揃え、最新の教材を用意し、高額な月謝を設定する。どのスクールも似たようなコンセプトで「アッパーミドル層の奪い合い」を繰り広げていたのです。
この激戦区に後発として参入し、正面から戦っても勝ち目はありません。
そこで私が取った戦略こそ、まさに「ターゲットの逆張り」でした。
あえて競合が狙わない「ごく普通の一般的なご家庭(マス層)」に絞り込み、高額な敷居を下げて「誰もが気軽に本格的な英語に触れられる環境」を作ったのです。
「裕福な層しか英会話を習えない」という業界の当たり前を壊し、誰も手をつけていなかった広大な市場へアプローチしたことで、後発でありながら怒涛の勢いで教室網を拡大することができました。
単なる「奇をてらうこと」と「真の逆張り」の違い
ここでスクール経営者に注意していただきたいのは、「逆張りとは、単に他と違う珍しいことをやればいいわけではない」という点です。
誰もやっていないからといって、ニーズ(需要)すらない突拍子もないサービスを始めても、単に誰も来ないだけで終わります。
「真の逆張り」とは、以下のステップで思考することです。
1. 業界のライバルたちが「どこ」に向かって群がっているか観察する
(例:都市部の一等地、高価格帯、経験者向け、子供向けなど)
2. その裏で「取り残されている顧客層」や「我慢させられている不満」を探す
(例:郊外、初心者専門、シニア層、文章での指導など)
3. 「本当はニーズがあるのに、誰も救っていない領域」に絞って集中砲火する
業界の王道(順張り)は、資金力とブランド力のある大手企業が勝つ仕組みになっています。中小規模のスクールが大手と同じ方向を向いて戦うのは、自滅行為でしかありません。
まとめ:ビジネスの原理原則は、どの業界でも同じである
今回ご紹介したファッションアドバイザーの事例も、私の英会話スクールでの経験も、業界は違えど「ビジネスの原理原則はまったく同じ」です。
- 他校がどこを狙っているかを知り、あえてそこを外す
- 顧客が「当たり前」と諦めている不満の中に、独自のポジションを見つける
もし今、集客に苦しんでいたり、競合スクールとの価格競争に巻き込まれているなら、一度立ち止まって考えてみてください。
「あなたが戦っているその場所は、全員が同じ方向を向いて押し合いへし合いしている場所ではないか?」
「背中を向けたその先に、まだ誰も手をつけていない広大な市場が眠っていないか?」
他校の真似をするのをやめ、独自の「逆張りポジション」を定義することこそが、中小スクールが一人勝ちするための唯一の道です。
私、佐藤仁は、競合との毛色の違い(独自の勝ち筋)を明確にし、集客に困らない強いスクール体制づくりをサポートしています。
「自校の立ち位置(ポジション)が競合と被っていて集客できない」
「どのターゲットに絞り込めばいいのか客観的なアドバイスがほしい」
そう悩むスクール経営者は、ぜひ一度ご相談ください。
他校が追随できない独自の勝ちパターンを一緒に構築していきましょう。
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